コラム

ガソリンと軽油の違い

今回は、
ガソリンと軽油の違いについてのお話です。

両方の特徴を、ザックリですがあげてみます。

ガソリン

引火点がマイナス40℃と低い

②沸点が35~180℃と低い

③色はオレンジ系

危険物第四類・第一石油類に分類される

軽油

引火点が45℃以上とガソリンより高い

霧状になると、常温でも引火の可能性が高まる

③灯油と比較すると硫黄の含有量が多い(淡い黄色または淡い褐色)

危険物第四類・第二石油類に分類

①について

まず①の引火点とは、炎(点火源)を近づけたときに、
着火して燃焼する最低の液温(要は、火がつく温度)のことです。

ガソリンマイナス40℃以上であれば、
火を着けると燃えるということになります。

対して、軽油は45℃以上でなければ、
火を着けても燃えないということになります。
※ただし、ここで例外ですが、軽油の②に書いてある通り、
 軽油霧状になると常温でも引火の可能性があるということになります。

ここでいう常温 (じょうおん)とは、
20℃のことですが、これは消防法の危険物
(一般でいう危険物ではない)の温度であり、
たとえば食品や体感温度など、
それぞれの場合によって温度の数値は変わります。

②について

次はガソリンの②についてですが、
沸点35℃~180℃となります。

沸点とは、お分かりだと思いますが、
熱した時に沸騰する温度の事です。

しかし、なぜ幅がこんなにあるのかということについてですが、
ガソリンは「ガソリン」という単一の物質ではなく、
いろいろな石油生成物が混合しているものだからです。
その中には、沸点の低いものもあれば、高いものもあります。
その混合の割合によって沸点が異なってくるからということです。

③について

そして③のそれぞれの色の違いは、
ガソリンはオレンジ系、灯油は無色(セーボルト色+25以上)、
軽油は淡黄色となっています。

④について

最後に④の分類の話なのですが、危険物取扱者免許の種類に
「乙種4類」というのを、聞いたことはございませんか?
いわゆる「乙4」といわれるものです。
(だから④で「危険物乙種第四類」となります)

その乙4とは
「引火性の液体」とカテゴリーされます。
ガソリンや軽油、灯油がここに属します。

その中の第一石油類にガソリン
第二石油類に軽油・灯油
分類されることになります。

もう少し、分類される種類はあるのですが、
この2点でいいますと
第一石油類の方が引火しやすいという意味で、
危険度が高いということになります。

ガソリンエンジンは、プラグでガソリンに着火することで燃焼を起こし、
ディーゼルエンジンは、熱で軽油を発火(自然発火)させることで、
燃焼を起こしています。

上記のように、
エンジンの特性によって燃料を分けているので、
ガソリンと軽油は
違うものになっているのです。
ですから、スタンドで給油の際に間違えて給油をすると、
故障等の原因となります。

その他、ガソリン揮発性
(揮発とは、常温・常圧時において
液体が表面から気体に変化すること)が高いです。

陽炎のように蒸気が出ているのを見たことがあるかと思いますが、
その蒸気自体に引火するのです。

だから、ガソリンタンク内が空の場合(蒸気が充満している状態)は、
かなり危険な状態となります。

あとは静電気で引火することもありますので、
静電気除去パッドには、
必ず触れてから給油を行うようにしてください。

今後も、皆様にとって有益な最新情報を
さらにわかりやすく伝えてまいりますので、
引き続きよろしくお願いいたします。

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