コラム

巡回指導対策 重要ポイント「点呼でのタイミング」

巡回指導の指導員が確認するポイント

点呼簿で、よくある間違いが点呼するタイミングです。

点呼のタイミングを積込場所や卸場所に到着したタイミングにされているケースが見受けられます。

これは間違いです。

では、正しい点呼のタイミングはいつでしょうか?

点呼は、拘束時間と休息時間の切れ目で行います。

拘束時間とは、文字通り仕事に拘束されている時間です。

運転時間、積卸時間、休憩時間も拘束時間です。

休憩していても、会社には拘束されているので、休憩時間も拘束時間です。

それに対して、休息時間とは、完全に仕事から解放されている時間を言います。

サラリーマンでいえば、17時まで仕事をして退社する場合、17時以降は、家に帰ろうが、
飲み屋に行こうが、彼女とデートしようが、自由ですよね。

この何をしても良い自由な時間を休息時間と言います。

ですから8時出社で17時退社であれば、8時から17時までの9時間が拘束時間で、17時から翌日の8時までの15時間が休息時間となります。

この拘束時間と休息時間の切れ目が点呼のタイミングです。

上記の例でいえば、8時が乗務前点呼、17時が乗務後点呼のタイミングということになります。

決して、積込場所や卸場所に到着した時点が点呼のタイミングではないのです。

なお、休息時間は4時間以上必要となっています。

仕事から解放されていたとしても、その時間が4時間未満の場合は休息時間とみなされず、拘束時間としてカウントされることになります。

たまに、営業所に給油で戻ってきた時点を点呼のタイミングとしているケースもありますが、給油した後、直ぐに出発する場合は、点呼のタイミングではありません。

一旦営業所で、4時間以上仮眠をとるなど、休息時間がとれていれば、点呼を実施することになります。

営業所に帰庫した時点で乗務後点呼、営業所で4時間以上休息時間を取り、出庫する時点で、乗務前点呼のタイミングとなります。

長距離運行の場合、通常24時間以内に帰庫できませんから、現地で休息を取ることになります。

現地で、その日の業務を終え、(4時間以上の)休息に入るタイミングで、例えば、これから食事をしたり、睡眠をとったりするというタイミングで、乗務後点呼を行います。

そして、4時間以上の休息後、ハンドルを握り、出発のタイミングで、乗務前点呼を行います。

勿論この場合、対面点呼はできませんから、電話点呼で行います。

なお、電話点呼ができるのは、長距離運行などの様に、運転者が遠方にいて、物理的に対面点呼ができない場合のみです。

早朝、深夜は出庫、入庫の際に営業所に誰も人がいないので、電話点呼で済ませましたというのは、話しとして通りませんのでご注意ください。

深夜、早朝でも、運行管理者(補助者)が出勤してきて、対面点呼を行わなければなりません。

上記の場合の電話点呼は点呼未実施(違反)という扱いになります。

点呼での確認事項ですが、
平成30年7月より、「睡眠不足の状況」が加わりました

この項目が入っていないと、
点呼の不備になりますので、点呼簿にこの項目があるかどうかお確かめください。

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